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金沢工業大学大学院・知的創造システム専攻

【OB・OGインタビュー】
ナインピクセルズ・山口由美子さん
[2005/12/22]

 研究成果の実用化・製品化や,考案したビジネスモデルの実現を目指し,自ら起業する若者が増えている。しかし,規模がまだ小さいベンチャー企業の場合,法務や財務といった経営を支える専門人材を抱えていないケースも多く,経営者に求められる素養はその分大きい。例えば,事業戦略に沿って顧客との契約を有利に進めるためにも,知的財産権を含めたビジネス法務全般の基礎知識は必須である。
 Web系コンサルティング会社から独立し,新会社ナインピクセルズの設立に参加した山口由美子さんもそのような経営者の1人で,副社長として同社の経営に携わりながら,社会人大学院を活用し,実践的な法律知識を学んだ。修了後の現在も新たに身に付けた知識を武器に,同社の事業拡大に向けて活躍している山口さんにお話を伺った。
(聞き手は,知財ナビ編集部)

山口由美子さんもともとは建築を専攻されていたそうですね?
 はい。東京工業大学で,建築の意匠(デザイン)を専攻していました。大学院在籍時には,スイス連邦工科大学への留学も経験し,建築先進国のデザインや技術に直に触れ,帰国後に国内の建築事務所へ入所しました。
 建築は,とてもやりがいのある仕事です。建築デザインを通じて,「顧客ニーズ」「機能」「新しいテクノロジー」「法規」といった様々な制約条件の調整から,全体として最適解を導き出し,最終的に形として表現する,という一連の手法を学びました。やがて,私の興味は,「創り上げた建築物が,実際にどれだけの付加価値を生み出すのか」,「その結果,顧客とどのように“win-win”の関係を実現できるのか」といったビジネスの仕組みへと発展し,心機一転,Web系コンサルティングのベンチャー企業へ転職することになったのです。

転職先にベンチャー企業を選ばれた理由は,何だったのでしょうか?
 私の場合,大学院卒で留学もしていたため,当時は社会人経験がそれほどありませんでした。そこで,数多くのビジネス知識や経験を早く吸収するには,ベンチャー企業が最適だと思ったのです。入社したWeb系コンサルティング会社は,外国人デザイナーやプロデューサーを数多く抱え,当時はまだ勃興期だった国内で,コンサルティングからデザイン,システム構築までをバイリンガルで対応し,国際レベルのWebデザインを顧客に提供していました。現在のナインピクセルズ社は,同社から,当時の上司(現在の社長)とともにスピンアウトした会社です。今年で5年目を迎え,主に上場企業や優良な成長企業を対象に,企業ブランドの構築やPR支援などを通じて,企業の付加価値向上のお手伝いをしています。さらに,2004年12月には,子会社となるキャリアスタイル社を設立し,“バイリンガル”を中心とした管理部門やマーケティング,親会社とも関連の強い“クリエイティブ”の分野で,提案型の人材サービスを新たに展開しています。

現在も,ベンチャー企業の副社長としてご活躍されていますが,働きながらビジネス法務を学ぼうと思われたキッカケとは,何だったのでしょうか?

 当社のようなベンチャー企業の場合,弁護士や会計士といった顧問契約を結んでいる外部専門家への相談は,経営者の業務として欠かせません。しかし,これまでは私自身に基礎知識がないばかりに,それぞれの選択肢の持つ様々なメリットやリスクについて,専門家と納得するまで議論できないジレンマが少なからずありました。特に,デジタルコンテンツ業界は,様々な権利や法律が複雑に絡み合う業界です。経営者として戦略的な経営判断を下していくためにも,やはり最低限の知識武装は必要だと気づいたのです。
 また,知的財産権の知識習得については,二足歩行ロボットの技術者である兄の影響もあります。実際に企業と共同研究開発を行い,数多くの特許を企業と共有している立場ということもあり,権利の帰属に関わる契約と,前提となる基礎知識の重要性については以前から認識していました。
 入学した金沢工業大学大学院・知的創造システム専攻は,当時,日中に経営を続けながら会社帰りに通える唯一の大学院だったのです。知的財産権を含めたビジネス法務全般を,短期間で集中的に学べる1年制大学院だった点も,大きな魅力の1つでした。(次ページへ

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